-夏休み特別展示-

大きな緑色のまゆをつくる「天蚕 (てんさん)」の飼育展示を7月8日より行います。

シルク博物館では、毎年、夏休み企画として小学生を対象とした「かいこ教室」を開催しており、本年も開催の予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止となりました。

そこで、本年は夏休み特別展示として、小学生にも人気のある「天蚕」(てんさん)の飼育展示を7月8日(水)から夏の期間限定で行います。

「天蚕」は、「野蚕」(やさん)と呼ばれる昆虫の一種で、日本各地に生息し、幼虫も「まゆ」も緑色をしています。幼虫の緑色は、成長とともに鮮やかになり、さなぎになる前に大きな緑色の「まゆ」を作ります。この天蚕の糸には独特な光沢としなやかさがあり、繊維のダイヤモンドと呼ばれています。

天蚕の成長のようすは、ツイッターで随時お知らせいたします。

※当ページに使用している「天蚕」の写真は、2018年に撮影したものです。

卵からかえった幼虫(1齢)
2回目の脱皮前でじっとして動かない(2眠)
木の枝につかまっている(3齢)
ウバメガシの葉につかまっている(4齢)
幼虫は5齢まで成長すると「まゆ」を作るために糸を吐き始める
糸を吐き始めてから約3日で「まゆ」が完成する

*齢(れい)、眠(みん)とは・・・

「齢」とは、蚕の成長の状態を、脱皮を基に表現している。卵からかえって1回目の脱皮の前までを1齢、1回目の脱皮が終わったものを2齢と呼ぶ。その後、脱皮のたびに齢が増える。
「眠」とは、脱皮の準備をする期間。じっとして動かなくなり、眠っているように見える。

*家蚕(かさん)、野蚕(やさん)とは・・・

養蚕農家で飼育されてきた「カイコ」は家畜化された昆虫で、家蚕と呼ばれる。一方、天蚕のような自然界にいる種を野蚕と呼ぶ。野蚕は日本を始め、世界各地に多数知られており、特に日本原産で有名なものが天蚕である。

【常設展示】 「カイコ」の飼育展示

家蚕の飼育展示は、年間を通じておこなっています。時期によっては、「まゆ」を作っている様子が見ら れます。

時期によって、「まゆ」を作っている「かいこ」を見学できます
シルク博物館

■開館時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
■休館日  月曜日(祝日の場合は翌日)、設備点検休館8/30(日)